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1985年11月号
「宇宙には幸せになる仕組がある」

若い人には、ほんとうの悪人はいない。と私は考えています。みんな素直なのです。ところがその素直さがどこかで曲がってしまう。なにかの屈託にとらわれてしまうのです。ですから、この屈託をとり払えば若者の非行は直ります。若い人が心の屈託を取り払い、ほんらいの自信を自分の中に取り戻せば、つまらない非行などに気を惹かれることはなくなります。

若者らしい放埓さが残っても、いわゆる非行は消えます。

10月27日の大阪での講演会の前に岐阜市からわざわざ私を訪ねて来られた方がありました。学校法人・K塾校長、F先生がその人です。F先生の生徒にNさんがいました。F先生の話によるとNさんはとっても暗い学生で心配していたそうです。それがどうでしょう。急に明るくなって一生懸命に勉強するようになった。「なぜだろう、なぜだろうと不思議に思っていたところ、ある日私のところに「最後の超念力」という本とシールをもってきてくれたのです。こうして私もシールを免許証にも財布にも貼っています。」とF先生は話しながら見せてくれました。

「石井先生の「最後の超念力」の本を読みまして、どうしても先生にお会いしたりお訪ねしたのです。」と案内してくれたNさんを見るのでした。

NさんはK塾で勉強して今は医学生として医学の勉強をつづけているのですが、8月には東京に来て私から伝授を受けた指導員です。Nさんのような若い医学生が、やがて立派なお医者になったとき古い体質の現代の医学会も少しずつであってもよくなる、それに期待しています。

人間のからだは、ひとりひとりちがう。モルモットではないのです。病気の原因もさまざまです。そうした人間としての患者の側に立った治療を忘れて、真の医術は成り立ちません。念力療法には定まったルールや決めごとがあるわけではありません。しかし三つのスタイルがあります。「直接療法」「伝は療法」「遠隔施療」です。思って行う、この人をお願いします、と念じれば八次元パワーは時間と距離を越えて効果を発揮します。

このパワーは霊障をとり除き、とどこおっている生命エネルギーの流れを円滑にし、その人本来の自然さを取り戻します。先のことを考えるのはよくない、考えても心配事ばかり増えるのが現実だ、と考えるからです。

わたしは先のことは考えません。苦しくなれば苦しくなるほど、いまを明るくしようと努める。それで結局明るくなってゆく。

神は宇宙エネルギーは、決して見捨てません。ドタン場で必ず救ってくれます。希望を失わないことです。

このパワーは人間みなを幸福にしてくれます。だから運命を憂うることはない。悪いことがあったら、ああこれでよくなるんだと思ってください。人間は大きく生きなければ、ほんとうに人間らしい喜びを味わうことはできません。

今を明るくするように努めていれば、いずれ将来は明るくなります。宇宙には、誰もが幸せになる仕組ができているのです。

人間を信用できるようになる。それだから人生が明るくなるのです。人間らしい信頼を味わうことができたときの喜びは、何ものにもかえがたいものです。

どうしたらパワーを向上させることができるか、パワーを使えばいいのです。ひとりでもたくさんの人を救ってあげれば、それでパワーは向上してゆく、心に驕りを持てばパワーは消えます。自分の力でこれだけのことができた、などと考えはじめたら、何もできなくなるでしょう。

パワーを授かった人も、謙虚な人ほど、パワーが伸びています。

頼りになるのは知識ではなく、経験です。こうした力が人を幸福にしたという経験です。経験によって見えない力を信じることができる。そうすればまた不思議なことが起きるのです。その積み重ねで、少しずつパッワーアップしてゆくのです。

疑ったら終わりだ、経験を積むことです。一つの経験を信じれば、そのつぎにはもっとたくさんの奇跡が生まれるのです。不安が霊障を呼ぶのです。だから不安になってはなりません。


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